私とベーグルとの出会いはアメリカでアルバイト生活をしている時でした。
近所のスーパーマーケットで買ったベーグルにクリームチーズをサンドしたり、ハムや卵をサンドしたものを朝食として毎朝食べていました。
それは、例えば日本で当たり前の様に朝食にご飯と味噌汁が出てくるような、そのような感覚で、私にとってのアメリカでの一日一日の始まりがベーグルとフレッシュジュースだったのです。
もともと何かを作ったり、生み出すことに興味のあった私は帰国後、パン作りと出逢いました。いくつかのパン屋さんで働きながら、独学でパンを焼いていくうちに、どんどんとパン作りにのめり込んでいきました。
色々な種類のパンを作る中で、「毎日食べても飽きのこない日本人にとってのご飯のようなパンを作りたい…」という気持ちが日々強くなっていきました。
日本の土から生まれた小麦で、日本の酵母を育て、それを生地にしてパン焼き続ける…。
これこそが毎日食べても飽きのこない日本人のパンであると信じて私は自家製天然酵母の研究を始めました。
自家製天然酵母と国産小麦のパン作りの研究を始めて数年経ったある時、私はアメリカで毎朝食べていたベーグルを思い出しました。
今現在、日本では新しい形のクイックフードとして、手軽でヘルシーなベーグルはとても人気が出ている食べ物です。
私は国産の小麦、自家製天然酵母などのこだわりの材料を使用し、手間と時間を充分にかけることで、スローフード的な要素を加えたパン處ならではのベーグルを作れるのではないかと考えました。
またそのパン處のベーグルが食の安心安全という面にもつながり、そして何よりもパン處のベーグルを口にするお客様の健康と幸せに少しでも貢献できるのであれば、作り手の私もこれ以上にやりがいのあることはないと思います。

